誰が作ったこの映画!? 問題作『八つ』レビュー ネタバレなし

f:id:pineapple-bomb:20190802133641j:plain

衝撃的な映画を見つけてしまった……。

軽い気持ちで見ていい映画ではなかった。

 

正体不明のこの映画

オーストラリア制作の映画で、監督はピーター・ブラックバーン

無名の監督らしく、wikipediaには監督の名前もこの映画も記載なしです。

原題は『Eight』。直訳して『八つ』とするしかないタイトルですね。

 

とにかく情報が少ないので、あまり多くは分かりません。

あらすじ

登場人物はほぼ一人の女性だけ。

彼女が自分の家でただ「生活」するだけの様子を、80分ノンカットで描く。

なにが衝撃的なの?

あらすじだけ聞いても興味わきませんよね。

しかし、彼女の「生活」こそが問題なのです!

 

彼女はどうやら強迫性障害らしいのです……。

強迫性障害とは?

自分の意思に反して浮かんでくる考え(強迫観念)が頭から離れなくなり、何らかの行為を繰り返して行ってしまうこと(強迫行為)

 

強迫観念とは、たとえば「家の鍵閉めたっけ」とか「郵便物に切手貼ったっけ」とか、そんな些細なことです。

多かれ少なかれ誰にだってありますよね。

 

でも強迫性障害の人の場合は、その強迫観念がどうしても頭から去らず、結果として意味のない行為を繰り返してしまうそうです。

 

この映画に出てくる女性は、

  • 何度も石鹸で手を洗う
  • 何度もシャワーを浴びる
  • 何度もドアノブをひねって鍵がかかっているか確認する
  • 何度もベッドシーツを整える

などの反復行為を繰り返します。

 

見てるとつらくなってくる…….。

強迫性障害の人の日常を描いた映画

この映画は、 強迫性障害の人の日常を描いた映画、と分類できるでしょうか。

もちろん監督が公式にそう言っているかどうかは分かりませんので、あくまで映画のレビューに「強迫性障害を描いた映画だ」という評価が多いのでそう分類したまでです。

 

一応、英語圏の人のレビューを載せておきます。

 

Hard to watch

I think it captures the life of a person with OCD, but it was a very hard to watch film. Not that I want films to be easy viewing / pleasant films but there is something about this film which made me very uncomfortable and almost gave me a headache..

 

和訳
辛くて見てられない
これはOCD(強迫性障害)の人の生活を捉えた映画だ。でも見るのが辛い。
もちろん、生優しい映画を見たいというわけじゃないが、この映画に潜む何かが僕をたまらなく不安にさせ、頭痛を起こすんだ。

 

和訳は僕です。間違ってたらすいません。

英語圏の人も評価にとまどっている感じが伝わってきますね。

まとめ

いかがでしょうか?

この映画、別に撮影技術が優れているわけでも、有名俳優を使っているわけでも、予算をかけているわけでもありません。

というか、ほとんど個人撮影みたいです。

 

でも、なぜか僕の心を猛烈に不安にさせました。

僕という存在がぐらっと揺れたような気がしました。

 

ややネタバレになるかもしれませんが、この映画のラストではささやかな救済とでも言えそうなエンディングがあります。

だからそこは安心して見てほしい。

 

決して絶望を絶望のままで終わらせた映画ではないから。

クリックでAmazonページへ。