1+1=1こそが真理だった。タルコフスキー監督『ノスタルジア』レビュー
とても詩的な映画です。映像の芸術といえるような映画ですよ。
でも分かりにくいんですね。こういう純文学的な映画は余計な説明を嫌いますから、観客が自分で読み取らないといけないわけです。
めんどくさいですが、自分だけの解釈を考えることで、世界で一つだけの自分の映画が出来上がりますよ!
続きを読む英語でもブログを書いてみようかと思ってます…
「なぜ日本語でブログを書くの?」
──日本語しか書けないから。
「なぜ英語でブログを書かないの?」
──英語が書けないから。
- 1.日本語のブログでさえ50%〜80%くらいの完成度
- 2.英語ブログをやらない言い訳ができない
- 3.英語でブログを書く意味
- 4.英語ブログ成功のための戦略
- 細かい戦略
- 【まとめ】予定は未定
1.日本語のブログでさえ50%〜80%くらいの完成度
今まではこう答えていたけれど、中学生からのべ10年近く英語を勉強しているんだから、いいかげん英語でもブログを書けないとな、と思っている。
日本語でブログを半年以上書いていて痛感したのは、「母語であるはずの日本語でさえ、完璧には書けない」ということ。
今から見ると、ほとんどの記事が50%〜80%くらいの完成度だ。
最初から100%でなくてもいい。ブログ記事は後から修正できるし、まずは中途半端でもいいから書かないといけない。
これがブログを半年やって、僕が得た一番の教訓である。
2.英語ブログをやらない言い訳ができない
だが、困った。
この教訓に従うなら、英語でブログを書かないことの言い訳ができないのだ。
「英語がまだ100%完璧じゃないから、書かない」
──いや、20%〜40%くらいの出来栄えでもいいやん。とにかく英語でブログ書いてみろよ。
内なる僕が、こう反論してくる。
可能性を広げるために、英語でもブログを書いてみたほうがいいのだろうか?
3.英語でブログを書く意味
もちろん英語人口のほうが、日本語人口よりも圧倒的に多い。
英語ブログを軌道にのせることができれば、かなり大きな資産になるだろう。
ただし、日本のブログは日本語という閉鎖的空間に守られているところが大きい。
ひとたび、英語でブログを書けば、ほぼ世界中のブロガーたちと同じ土俵に立つことになる。
当然のことながら、競争率も上がる。
生半可な英語で記事を書いても、蹴散らされてしまうかもしれない。
英語でブログを書くなら、戦略が必要だ。
4.英語ブログ成功のための戦略
日本語でブログを書くにあたって、「平凡な暮らしをしている日本人」であるということは、残念ながらほとんどメリットがない。
しかし、英語ブログを書くなら、「平凡な暮らしをしている日本人」であることがむしろ大いなる強みになる。
外国人にとっては、日本人の平凡な暮らしというのはけっこう気になるものだ。
『ファクトフルネス』でも紹介されていたのだが、
映画史上最高齢のセックスシーン? クリントイーストウッド監督『運び屋』レビュー ネタバレあり
あらすじ
アール(クリント・イーストウッド)は、農園(花を育てている)を経営する老人。家庭をまったくかえりみず、娘の結婚式に出席しなかったことで、娘に絶縁される。
数年後、インターネットの台頭により、農園の経営が傾き、農園を差し押さえられる。アールはネット事情に疎く、時代の急変についていけなかったのだ。
路頭に迷ったアールは、おんぼろトラックで家族の元に帰るが、冷たくあしらわれてしまう。
経済的にも精神的にも窮地に追い詰められたアールに、怪しい男が近づく。「なあ、おっさん。ブツを運んでみないか? 運ぶだけで大金が稼げるぜ」
ふとしたことからアールは、裏世界に引きずりこまれていく……。
以下ネタバレあり
感想
要約するなら、90歳になる老人が罪をつぐない、再生する物語ってとこかしら
90歳になってから人生の再生って……。
イーストウッド監督は「学ぶのに年齢は関係ない」って言ってるわよ
この映画、さほど派手なシーンはない。映画の雰囲気そのものが老人のような感じなのだ。
クリント・イーストウッドはすでに90歳。超有名で、常に映画界の最前線で戦ってきた監督も気づけば、後期高齢者。最近の彼の映画は、「老人映画」とでも言えそうな静謐な雰囲気なのだ。
老人映画という新たなジャンルを開拓してるんだね
サスペンスの巧みさ
ブツ(麻薬入り)を車に積んで運ぶわけだから、警察に見つかれば即逮捕。つまり、観客としては、警察に見つかるかどうかがハラハラするポイントになる。
すると、警官がやっぱり登場。「ブツを見られるとやばい……」なんとか警官をごまかしたアールだが、なんと今度は警察犬が出てくる。「麻薬の匂いをかがれたらばれる……」
この二重のサスペンスがおもしろくって、ハラハラする。やっぱ映画楽しい!って思うシーン。
アールは意外な方法を使って、警察犬の鼻をごまかしたわよね
うん。咄嗟にあの方法は思いつかないよ。年の功ってやつだね
ポリティカル・コレクトネス
それにしても、めちゃくちゃ寄り道するのだ、この老人は。運び屋のくせに。途中で泊まったホテルの部屋で、女を呼んだりもするし。
パンクして路肩に停車している黒人の家族も、親切心からつい助けてしまう。そこで、アールは黒人夫婦のことを、「二グロ」と呼んでしまう。すると、黒人夫婦の顔が曇る。
「二グロという言葉を使わないでほしい」という黒人夫婦の頼みに、アールは素直に謝る。アールは、「二グロ」という言葉になんら差別的意図をこめていなかったのだ。
そりゃ、運び屋やってるときに危険を冒してまで黒人を助けてるんだから、悪感情があるわけないよね
実はこのシーンは難しい問題をはらんでいる。
差別意図がないのに、それは差別語だからと言葉を封印していっていいのか。それは言葉狩りにつながり、ひいては文化の破壊につながるのではないか。
ここには、「逆差別」の問題も含まれるので、差別語の問題はとても根深い。
とりあえず当面の打開策としては、一般的に差別語と思われている言葉は、必要のない限りは使わない方がいいということ。
あまりいき過ぎると、息苦しい時代になりそうだけど……。
90歳のセックス
真面目な話の後にこんなこと書くのもヘンだけど、90歳の演じるセックスシーンは驚いた。まじで。
実はこれもある意味サスペンスの演出。なにが怖いかっていうと……。
アールが心臓発作を起こして死ぬんじゃないかとハラハラしたよ!
そう。老人の「腹上死」は実社会でもよく起こっている。
腹上死ってなに?
セックス中に男が死ぬことよ。
…………。
クリント・イーストウッドは実際に何度も結婚と離婚をしており、異なる母を持つ子供がたくさんいる。女性問題では何度もトラブルを起こしていたらしく、文字通り精力絶倫のハードボイルド・マンなのだ。
90歳の老人をあなどってはいけない。
セリフの深さ
この映画は、名セリフの宝庫でもある。
農園で花を育てるアールは、「デイリリー」という花が好きらしい。なぜなら花開くのが、わずか一日だけだから。アールは妻にこう言う。
「デイリリーという花には、あらゆる努力と時間をかける価値がある」
即座に妻がこう切り返す。
「家族もでしょ?」
アールはなにも答えられず固まってしまう。家族をないがしろにしてきた罪悪感があるのだろう。
あんなにおしゃべりなアールが固まってしまうのが印象的ね
そして、物語の後半でアールは、妻の危篤に立ち会うことになる。今までの人生は間違っていた。家族を大事にするのは今からでも遅くない。
なんとか家族の信頼を取り戻そうと奮闘するアールに、娘がこんなことばをかける。
「あなたは遅咲きなだけよ」
90歳になって初めて花を咲かせられたんだね
ちなみに、この女性はクリント・イーストウッドの実の娘。実の娘が娘の役を演じているわけだ。親子共演も大きな見どころ。
そして結末……。
DEA(麻薬取締局)が徐々にその捜査網を広げていき、アールはついに捕まってしまう。むしろ今まで逃げきれていたのが奇跡なのだ。
捜査官もまさか、90歳の老人が運び屋だとは思ってなかったのね。だから、アールは捜査網から外れていた
アールは特に抵抗もせずに、自ら招いた運命を受け止める。この諦めの境地こそが老人の美学というところ。
裁判では、自ら有罪を名乗り出て、弁護士の弁護を拒否するアール。
そして、家族に今までのことを詫びて、こんなことを言う。
「何でも買えるのに時間だけは買えなかった」
90歳の老人が言うと説得力が段違いだね
老人の語る言葉には千鈞の重みがあるものよ
そして、刑務所の中で花を育てるアールを映して、映画は終幕。
ここで『don't let the old man in』が流れるのだけど、この歌と映画のシンクロ率が100%。泣けます!
まとめ 老人の再生の物語 でも若者が見るからこそ楽しめる!
主演も監督も、老人であるクリント・イーストウッド。映画のテーマも老人の再生の物語と言っていい。
でもねえ、若者が見るからこそ価値があるような気がするんだよね。
若者はまだ老人になることなんて遠い未来でしかないから、この映画を純然たるフィクションとして見れるけど、老人が見ると……。そんなに感動しないんじゃないかなあ。
もちろん僕が老人になるのはうん十年先のことなので、この映画は他人事のように楽しめた。
老人映画を楽しめるのは若いうちだけ。ってことで、みなさんぜひご覧ください!